カサンドラ症候群とは、大阪メンタルクリニック によると、「パートナーや家族などが発達障害の一つであるアスペルガー症候群(ASD)のために、コミュニケーションや情緒的な相互関係を築くことが難しく、アスペルガー症候群の人の身近にいる人に不安や抑うつなどの心身の不調を来す状態のこと」を指すようです。
この場合、発達障害とは言っても、知的障害を伴っていません。そのため、会話そのものは成立します。しかし、会話にチグハグなところがあっても、発達障害のある当人にその自覚はありません。むしろ何がいけないのかわからない、という状態です。そのため、発達障害のあるほうに合わせようとする周囲の人のストレスが増え、結果として体調を崩してしまうことがあります。
つまり、障害手帳は持ってない、いわゆるグレーゾーンの方の家族やパートナーの方が陥る傾向が強いといえます。
カサンドラ症候群の主な症状として挙げられているのは、先ほどの大阪メンタルクリニックによると、
・片頭痛
・めまい
・体重の増加、減少
・自己評価の低下
・パニック障害
・抑うつ
・無気力
・易疲労感
・自律神経失調症
などが、あるようです。
カサンドラ症候群になりやすい人は、「真面目」「几帳面」「完璧主義」「忍耐強い」「面倒見がいい」人(大阪メンタルクリニック)から引用)。そういった人は、発達障害のある人に対して、正面から向き合い、そして、真面目に取り組むが故に、カサンドラ症候群になりやすいようです。
カサンドラ症候群の治療方法は、基本的には薬物療法。薬による治療。
しかし、これはあくまで、対処療法。根本的な問題は、パートナーや家族、職場間の人間関係にあるので、それらを解決しなければ、改善はしないと思います。
ただ、この場合、難しいのは、相手が発達障害であることを認知していない可能性があること。そのため、先ほど書いた症状があるのであれば、自分一人でかかえこまず、専門機関に相談してカウンセリングを受けたり、医療機関を受診するといいといいですね。
カサンドラ症候群の相談窓口となる所を調べてみたのですが、特にコレといった窓口は見つかりませんでした。
強いていうなら、発達障害者支援センターが相談窓口になるかな、という感じです。
発達障害者支援センターは、「発達障害児(者)への支援を総合的に行うことを目的とした専門的機関」(http://www.rehab.go.jp/ddis/action/about/ から引用)ですが、事業内容や規模などは地域によって異なるようです。
ただ、全国に設置されている機関なので、最初の相談窓口としてはいいのではないかと思います。
↓
発達障害者センター・一覧
http://www.rehab.go.jp/ddis/action/center/
カサンドラ症候群で困っている方の少しでも助けになれば、幸いです。