私自身、3年ほど前に父を亡くしたので、相続者たちの苦労を少しは知っています。特に、亡くなった父の口座が使えなくなって、その口座の解約をするのがタイヘンでした。
私の場合、家族葬で葬儀を行ったこともあり、葬式の費用等で苦労はしなかったのですが、一般的な葬式を行うとなると、何百万というお金がかかるそうです。
普通の方がそんな大金を一括で支払うことは、まずムリ、ですよね。そういう時は、亡くなった方の口座の残高に余裕があれば、とても助かります。
これまでは、そういったことができませんでした。しかし、2019年7月からは、相続前の口座から葬式の費用を引き出すことが可能になるそうです。
ただし、 「金額は、『相続開始時(亡くなったとき)の預貯金額×3分の1×仮払いを求める相続人の法定相続分』」で、上限は『一つの金融機関あたり150万円』まで 」という上限があります。それでも、相続前に亡くなった方の口座から、葬式費用を引き出せるというのは、大きなメリットですね。
しかし、引き出したお金は、本人が取得したとみなされるため、葬式の領収書は保管しておいたほうが良さそうです。また、亡くなった方に多額の借金があったりした場合、相続放棄できなくなる可能性もある、とのこと。
なので、そういったトラブルにならないよう、遺言書を作成しておいてもらうとか、それが難しいのであれば、エンディングノートを書いてもらうとかしておくといいかもしれませんね。